2012年8月13日月曜日

Modern Architecture in Shanghai / 近代建築散歩 上海・旧パーク・ホテル

パーク・ホテル(1933)

旧四行儲蓄会総本部(1934)

大光明大戯院(1932)

旧アメリカ・クラブ

Moore Memorial Church
プシケーの館

1933年に竣工した、ハンガリー人のラディスラウス・ヒューデックが設計した旧パーク・ホテル(現国際飯店)は、1980年代まで、上海で一番高く、上海の黄金時代を象徴する建物だった。

パーク・ホテルは、上海で最初の電動式エレベータ、客室には自動消火器を備え、飲料水は地価200mから汲み上げられていた。1935年には、中米間初の長距離電話サービスの開通式が同ホテルで開催され、1945年には、上海の初代市長・陳毅が就任式を行った。ロビーにある小さなテーブルは、1950年に市が平面図を作り直す際、測量技師により屋上の真ん中に立つ旗を市の公式の地理的中心としたことを今に伝えている。

さて、設計者のヒューデックだが、数奇な運命をたどった人物である。1893年にオーストリア・ハンガリー帝国(現チェコ共和国)に生まれ、ロイヤル大学を卒業すると、ハンガリー王立建築家協会のメンバーとなり、建築家として歩み始めた。やがて第一次世界大戦が始まり、オーストリア・ハンガリー陸軍に入隊、戦闘中、ロシア軍の捕虜となり、シベリア収容所に送られたのだが、捕虜を乗せた列車が中ソ国境付近を通過している時、列車から飛び降り、満州を経由して上海にやってきたのだ。

上海に到着後、建築会社で働き始める。ヒューデックは、今日にも残る歴史的建築物を次々と設計したのだ。

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