2012年8月10日金曜日

Modern Architecture in Shanghai / 近代建築散歩 上海・旧嘉道里公館

旧嘉道里公館
(Japanese)


北を南京西路、南を延安西路に挟まれた、静安公園の西隣の敷地に建つこの建物は、外灘の旧アスター・ハウス・ホテルや旧パレス・ホテルの所有者だった、カドゥーリ一族の屋敷だった。

1880年に、バグダッドからここ上海に来て、同じくユダヤ人であるサッスーン社に身を寄せ、我武者羅に働き、手にした500米ドルを元手に独立し、旧アスター・ハウス・ホテルや旧パレス・ホテルを手にするに至ったカドゥーリ一族は、戦争末期に香港に引き上げるまでの20数年間、この屋敷で幸せに暮らしていた。

戦時中、ユダヤ人は日本軍により閘北区のユダヤ人収容所に収監された。カドゥーリ一族も同じ扱いを受けた。創業者、Sir Ellis Kadoorieはこの収容所で息を引き取った。彼の遺体は、今でも、虹橋路の宋慶齢陵園に眠っている。息子たちは1944年に収容所から出されたが、この家に戻ることは許されず、付近の小屋に幽閉された。戦争終結直後、香港に引き上げている。

戦争が終わり、国共内戦も終わった1953年、この建物は、宋慶齢により少年宮となった。中国で最初の少年宮であり、現在も続いている。

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